かがり・れーすかがり【レースかがり】 | ||
皮革製品の縫い合わせには糸の他に、革を細長く切った「革レース」で繋ぎあわせる「かがり」という方法があります。 編みこむように縫い合わせる「かがり」は製品を繋ぎあわせるだけでなく、製品のアクセント・装飾にも用いられています。 「かがり」はミシン等の機械作業では出来ず、革レース専用のレース針で1穴ずつ手作業で編み込んでいく為 一般的に高価な製品に多く見受けられます。 革製品を使用するに連れ毛羽立ってしまう「コバ」が出ない点もかがりの特徴です。 「バック・ステッチ」、「シングル・ステッチ」、「ダブル・ステッチ」、「トリプル・ステッチ」などの 様々な種類のかがり方があり、用途・デザインに合わせたかがり方をします。 因みにかがりは英語でレーシング(Lacing)と呼ばれる。 Eighteen Leatherでは強度と見た目の美しさから、主に「ダブルステッチ」を採用しています。 |
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かしめ/かしめかなぐ【カシメ/カシメ金具】 | ||
皮革や金属類を留める際に使用する金具。 ハトメ抜きであけた穴にカシメ金具を取り付け「カシメ打ち棒」で叩いて取り付ける。 また飾りカシメと呼ばれる装飾に特化したカシメ金具もあります |
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かっとわーく【カットワーク】 | ||
カービングで使用するスウェーペルナイフ(スーペルナイフ/スウィペルナイフ)を使い 革に切り込みを入れることで模様を表現する技法。 当工房では蔦のカットワークがが主流となっておりますが ご要望に応じて生き物モチーフやお名前なども表現する事も可能です。 |
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かーびんぐ【カービング】 | ||
カービング=レザー・カービング(Leather Carving)とは 革の可塑性(濡らすと柔らかくなり、乾くと硬くなる性質)を利用し 多種多様な工具・刻印を使用して革に模様を刻む技法で その姿から「革の彫刻」とも呼ばれています。 アメリカン・レザーカービングとも呼ばれ アメリカで古くからカウボーイ達が使う「馬のサドル(鞍)」や「銃を入れる為のホルダー」などの装飾として 使われてきましたので、ウエスタン映画などでも時々見かけると思います。 カービングの作業は簡単に分けると スウェーペルナイフ(スーペルナイフ/スウィペルナイフ)で革に切り込みを入れる「カッティング(カットワーク)」と 数十種類ある刻印を用途によって使い分けて叩き形付ける「スタンピング」といった 2つの技法の組み合わせから成り立っています。 カービングには様々な図柄があるのですが、特に花や植物をモチーフとする「フラワーカービング」が多く見受けられ そのフラワーカービングにも幾つかのスタイルがあり 円を描くような緻密な植物が特徴の「シェリダン・スタイル・カービング」 力強く大きな花や蔦が特徴の「アリゾナ・スタイル・カービング」 ほかにも「カリフォルニア・スタイル・カービング」、「オーストラリアン・カービング」など 様々なカービングスタイルが存在しています。 レザーカービングには花や植物以外にも、人物や動物などを写実的に表現した「フィギュア・カービング」 風景を写実的にカービングする「ピクトリアル・カービング」などもあります。 カービング自体はあくまで皮革製品の装飾の一つなのですが それでも見る人を惹きつける魅力のある「ハンドクラフトならではの技法」だと思います。 Eighteen Leatherでは定番の「花・植物をモチーフにしたフラワーカービング」以外にも 動物やお店・チームのロゴ、お名前など様々な図案のカービングも承っております。 お気に入りの画像、思い入れのあるお写真などからも作成可能なので 記念品やプレゼントとしても喜ばれることと思います。 オリジナル・カービングを施した”あなただけ”の革製品を心を込めてお作り致します。 |
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かるんぐ【カルング】 | ||
カルング(Karung Snake)はカロング・カロンとも呼ばれる蛇革。 パイソンと違い鱗が独立していない為、ツルツルとした手触りが特徴。 和名はヤスリヘビ。 |
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かわ・かく【革】 | ||
皮革製品に使用する革は 動物から剥いだ皮(原皮)を、植物などに含まれているタンニン(若しくは薬品等)を使い 「鞣す(なめす)」事で始めて革として使われます。 ちなみに漢字の「皮」は鞣される前、「革」は鞣された後の状態を表しております。 鞣しの種類は、植物のタンニン(渋)を使った「タンニン鞣し」、薬品を使った「クローム鞣し」 タンニンと薬品を合わせた「混合(コンビ)鞣し」の3種類で 革を鞣す工場や職人(業者)のことをタンナーと呼びます。 財布や鞄などのレザークラフトに用いられる革には用途に応じて様々な鞣しの革を用いますが バイカーズ・ウォレットやサドルバッグなど強度が必要な製品には「タンニン鞣し」の牛革が使われています。 また牛革の中でも牛の年齢によって呼び方が変わり、生後6ヶ月以内の子牛の革を「カーフ」 6ヶ月~2年以内の牛の革を「キップ」、生後2年以上の牝牛の革を「カウ」、生後すぐに虚勢された牡の成牛の革を「ステア」 3年以上の牝の成牛の革を「ブル」と言い、その中でもレザークラフトに最も良く使われているのが「ステア」です。 牛革以外にも「ディアスキン(鹿革)」、「ゴートスキン(山羊革)」、「ピッグスキン(豚革)」といった様々な動物の革や 「ダイヤモンドパイソン(錦蛇)」、「リザード(蜥蜴)」、「クロコダイル(鰐)」などのエキゾチックレザーと呼ばれる 爬虫類・両生類の革も使われています。 象革(エレファント)などは「ワシントン条約(絶滅の恐れのある動物の国際取引に関する条約)」に基づき 一部を除き捕獲・輸出入禁止の為、その希少価値から高額で取引されている場合もあります。 |
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くりっかー【クリッカー】 | ||
抜型を使用し皮革を裁断するための機械。 小型のハンドクリッカー(ハンドプレス)から油圧の大型クリッカーなどがあり 大量生産するには欠かせない機械のひとつです。 |
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こーどばん【コードバン】 | ||
コードバン(Cordovan)は馬の臀部(尻)を使用したヨーロッパ原産の皮革です。 馬革は牛革に比べ比較的柔らかい皮革なのですが コードバンに限っては繊維層が極めて緻密で非常に強度があるので 高級鞄や靴に使用されています。 雨風などへの耐久性が求められる「ランドセル」に使われてる事でも有名でしたが 現在ではコスト面や生産量低下により、一般的には合成皮革(クラリーノ)が主流になっています。 ただ根強い人気で「高級ランドセル コードバン使用!」と銘打って販売している所も時折見受けられます。 コードバンは牛革と違い吟面(ツルツルした表革部分)を使わず コードバン層と呼ばれる厚さ2mm程度の「床面」のみを表裏から削りだしています。 それを丁寧に磨き、色を塗り重ねることで強固なコードバンが完成します。 一頭から取れる量も少ない上に完成するまでに約半年もの歳月を要するので 別名「革の宝石」、「革のダイヤモンド」、「幻の革」とも呼ばれています。 コードバンの名前の由来は諸説ありますが 「スペインのコルドバ地方産」、または「アルゼンチンのコルドバ地方産」 のコルドバ(Córdoba)→コードバン(Cordovan)という説が有力です。 |
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こば【木端】 | ||
コバは革の端・革の切断面の事で、英語ではEdge of Leatherと表記されています。 紳士財布や高級ブランドの製品にはコバを出さないようにしている物もありますが レザークラフトではコバを丹念に磨き、革の持つ本来の艶を出した製品が多く見られます。 レザークラフトは「コバが命」と言う人もいるくらい重要とされるコバ磨きの作業は 一般的に、CMC(ふのり)やトコノールなどの磨き剤をコバに塗り スリッカーと呼ばれる木材や樹脂に溝を切った道具で磨きます。 ただ使用する磨き剤や磨く道具・磨き方は千差万別で 磨き剤の代わりに水で磨く人もいれば、スリッカーを使わず布のみで磨く方もいますが どの方法もコバ磨きには手間と時間が掛かってしまいます。 ただその分綺麗に磨かき込まれたコバはレザークラフトの魅力だと思います。 |
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こんちょ【コンチョ】 | ||
コンチョとは、一般的に金属製のドーム状ボタンを指し レザークラフトではホックの頭として頻繁に使われております。 素材にはニッケル・ブラス(真鍮)・カッパー(銅)・シルバー(銀)などが使われておりデザインやサイズも様々。 また国内外の古銭・現行通貨を使用したオールドコインコンチョも数多く見られ 古銭の場合は価値(相場)に寄って値段が変わってきます。 またオールドコインコンチョには安価なイミテーションもあります。 コンチョにはネジ式とループ式があり、ホックの頭として使用する場合はネジ式を用い 鹿ひもを巻き付ける場合や装飾として使う場合はループ式を使用致します。 レザークラフトではコンチョのサイズやデザインで製品のイメージが大きく変わりますので 作り手のセンスが問われる所でもあります。 |
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